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論文

A First glimpse at the shell structure beyond $$^{54}$$Ca; Spectroscopy of $$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, and $$^{57}$$Ca

小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; et al.

Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:52.69(Astronomy & Astrophysics)

中性子過剰核$$^{54}$$Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, $$^{57}$$Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、$$^{55}$$Kおよび$$^{55}$$Caのデータは、それぞれ、陽子の$$d_{3/2}$$$$s_{1/2}$$軌道間のエネルギー差、中性子の$$p_{1/2}$$$$f_{5/2}$$軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。

論文

Probing different characteristics of shell evolution driven by central, spin-orbit, and tensor forces

宇都野 穣

Physics (Internet), 4(1), p.185 - 201, 2022/03

殻構造が安定核から不安定核にかけて変化すること(殻進化)は、ここ数十年の間で得られた不安定核構造における知見の中で最も重要なものの一つである。当初は束縛エネルギーの変化によってこの現象は説明されてきたが、近年、有効核力によってもたらされることもわかった。現在では、理論によってどれくらい定量的に殻進化を記述できるかが重要な課題となっている。本論文では、発表者がこれまで研究してきた軽い不安定核の殻進化が、現象論的な中心力にスピン軌道力とテンソル力を加えた有効核力を用いた殻模型計算によってどの程度説明されるかをまとめた。特に、スピン軌道分離エネルギー変化によってテンソル力の強さが厳しく制限されること、また、現象論的な中心力によって中性子数28の魔法数消滅など多くの現象がかなり定量的に説明できることを示した。

論文

Evolution of shell structure in exotic nuclei

大塚 孝治*; Gade, A.*; Sorlin, O.*; 鈴木 俊夫*; 宇都野 穣

Reviews of Modern Physics, 92(1), p.015002_1 - 015002_52, 2020/03

AA2019-0511.pdf:5.43MB

 被引用回数:194 パーセンタイル:96.42(Physics, Multidisciplinary)

魔法数によって特徴づけられる原子核の殻構造は、長らく陽子数, 中性子数によらずほぼ不変であると考えられてきたが、近年、不安定核ビーム実験の著しい進展により、極めて中性子過剰核では安定核では見られなかった魔法数が出現するなど、殻構造が陽子数, 中性子数に応じて動的に変化することが明らかになった。本レビュー論文は、不安定核の殻構造研究に業績のある理論, 実験研究者によって、その理論的な基礎と最近の実験の進展をまとめたものである。殻構造の変化の源となるモノポール相互作用の定義など、従来の文献でははっきりと書かれてこなかった事項も含め、詳しく説明した。

論文

重元素・超重元素の科学(原子核物理); 超重核の殻構造を実験的に探る

浅井 雅人

Radioisotopes, 67(6), p.291 - 298, 2018/06

超重核の存在限界や安定性は原子核の殻構造に本質的に依存する。理論的には陽子数114$$sim$$126、中性子数172$$sim$$184の領域に球形で安定な二重閉殻構造を持つ超重核の存在が予想されているが、その閉殻の位置や強さは理論によって大きく異なり、確立されているとは言い難い。一方で、最近の実験技術の進歩により超重核の殻構造に関する実験データが少しずつ蓄積されており、半減期や質量などの安定性に関する情報だけでなく、核分光学的手法により超重核の基底状態や励起準位の構造を直接的に明らかにしようとする試みも行われつつある。本稿では、それら超重核の殻構造に関する実験的研究の現状を紹介する。

論文

Neutron spectroscopic factors of $$^{55}$$Ni hole-states from (p,d) transfer reactions

Sanetullaev, A.*; Tsang, M. B.*; Lynch, W. G.*; Lee, J.*; Bazin, D.*; Chan, K. P.*; Coupland, D.*; Hanzl, V.*; Hanzlova, D.*; Kilburn, M.*; et al.

Physics Letters B, 736, p.137 - 141, 2014/09

 被引用回数:15 パーセンタイル:69.79(Astronomy & Astrophysics)

$$^{55}$$Niの1/2$$^+$$状態は二重閉殻核$$^{56}$$Niの中性子s$$_{1/2}$$軌道が空となった一空孔状態が支配的であると考えられ、したがってその状態の性質は不安定核の殻構造を知る上で重要な情報となる。本論文では、$$^{55}$$Niの1/2$$^+$$状態における一空孔状態の割合となる分光学的因子を測定し、その値を最新の理論計算と比較した結果を報告した。実験はミシガン州立大学の超伝導サイクロトロンを用い、$$p$$($$^{56}$$Ni, $$^{55}$$Ni)$$d$$反応によって調べた。実験の解析の結果、s$$_{1/2}$$の一空孔状態が支配的な1/2$$^+$$状態は3.18MeVに現れ、その分光学的因子は1.0$$pm$$0.2であることがわかった。発表代表者が行った殻模型計算では対応する状態の励起エネルギーが3.75MeVで分光学的因子が1.21と実験値を比較的よく再現するのに対し、グリーン関数による第一原理計算では分光学的因子は1.10と良いものの、励起エネルギーが11.5MeVと実験値からの大きなずれが見られた。

論文

Onset of intruder ground state in exotic Na isotopes and evolution of the $$N=20$$ shell gap

宇都野 穣; 大塚 孝治*; Glasmacher, T.*; 水崎 高浩*; 本間 道雄*

Physical Review C, 70(4), p.044307_1 - 044307_8, 2004/10

A2004-0200.pdf:0.17MB

 被引用回数:142 パーセンタイル:98.09(Physics, Nuclear)

中性子過剰ナトリウム同位体の電磁モーメントとエネルギー準位を、$$sd$$殻と$$pf$$殻の一部を模型空間にとったモンテカルロ殻模型によって系統的に計算した。計算の結果、これらの測定量をよく再現するとともに、ナトリウム同位体では、中性子20の魔法数の消滅が中性子数18から始まり、中性子数19では完全に魔法数が消滅することを示した。従来は、束縛エネルギーの議論から中性子数20にて初めて魔法数が消滅するとされていたが、電磁モーメントなどからその解釈は否定されることを示した。この結果は、中性子数20の殻ギャップがナトリウム同位体近傍では安定核近傍に比べて著しく狭まっていることを示している。

論文

Characteristics of asymmetric mass distribution in proton-induced fission of actinides

後藤 真一*; 加治 大哉*; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 市川 進一; 塚田 和明; 浅井 雅人; 羽場 宏光; 光岡 真一; 西尾 勝久; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(1), p.73 - 76, 2003/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Analytical)

核分裂における質量収率分布と分裂片殻構造の相関について、$$^{233}$$Th,$$^{233,235,238}$$Uの陽子誘起核分裂を用いて調べた。分裂片の質量収率分布は二重飛行時間法を用いて高精度で求めた。非対称質量分布の収率が分裂片の原子番号50に基づく殻構造の影響を強く受けていることを明らかにした。

論文

Primary fragment mass-yield distributions for asymmetric fission path of heavy nuclei

Zhao, Y. L.*; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 塚田 和明; 末木 啓介*; 後藤 真一*; 谷川 勝至*; 中原 弘道*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(1), p.67 - 72, 2003/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:31.64(Chemistry, Analytical)

$$^{233}$$Pa,$$^{239}$$Np,$$^{245}$$Am,$$^{249}$$Bkの励起エネルギー20MeVの非対称質量分裂における初期分裂片の質量分布を調べた。質量分布は、分裂核の質量数が大きくなるにしたがつて非対称性の小さくなる傾向を示す異なる形状であった。これらの質量分布の比較から、重い分裂片の質量分布ピークの小さい質量数側の裾が、質量数130近辺に収束することを見いだした。質量数130は陽子数50の魔法数に相当し、球形の殻構造を持つことから、重核の非対称核分裂において分裂片の球形殻構造が大きな役割を果たしていることがわかった。

論文

Systematics of cluster decay modes

Poenaru, D. N.; 永目 諭一郎; Gherghescu, R. A.*; Greiner, W.*

Physical Review C, 65(5), p.054308_1 - 054308_6, 2002/05

 被引用回数:102 パーセンタイル:96.31(Physics, Nuclear)

アクチノイドなどの重核の新しい壊変様式として、炭素,酸素,フッ素,ネオンなどの自発重粒子壊変が最近実験的に確認されている。実験データの系統性ならびに重粒子壊変の理論計算に基づき、重粒子壊変と原子核の殻構造について議論する。また今後の重粒子壊変の観測が可能な核種を予測するとともに、重粒子壊変における半減期を推定する式を導き出した。

論文

Extreme location of F drip line and disappearance of the $$N$$=20 magic structure

宇都野 穣; 大塚 孝治*; 水崎 高浩*; 本間 道雄*

Physical Review C, 64(1), p.011301_1 - 011301_5, 2001/07

A2001-0071.pdf:0.13MB

 被引用回数:108 パーセンタイル:96.6(Physics, Nuclear)

モンテカルロ殻模型に基づき、奇核を含むN=20不安定核の構造を系統的に研究し、N=20魔法数の消滅のメカニズムを調べた。Z=11, 12核では、主に変形の効果により、sd殻からpf殻へ2粒子2空孔励起する配位が基底状態を支配するのに対し、Z=9のフッ素アイソトープでは、4粒子4空孔励起などさまざまな配位が混合する。陽子数に対する殻構造の変化を有効1粒子エネルギーの考え方に基づいて議論した。その結果、Z=9ではN=20が魔法数である通常の殻構造よりもむしろ、Z=8で見られるN=16魔法数の特徴が顕著に現れているため、0d$$_{3/2}$$軌道とpf軌道が非常に混ざりやすくなっていることがわかった。この配位混合の増大が、Z=8から9にかけて中性子ドリップラインが著しく延びる現象に対し、重要な役割を担っていることを指摘した。

論文

Shell structure of nuclei in strong magnetic fields in neutron star crusts

Kondratyev, V. N.; 丸山 敏毅; 千葉 敏

Physical Review Letters, 84(6), p.1086 - 1089, 2000/02

 被引用回数:9 パーセンタイル:55.3(Physics, Multidisciplinary)

殻補正の方法を用いて、原子核の殻構造に対する磁場の影響を調べた。磁場の効果は、主として殻補正エネルギーにおける振動パターンの位相のずれとして現れることが判明した。この位相変化は、スピンの向きが異なる核子に対するエネルギー準位の相対的なシフトに伴うPauli型の常磁性効果によるものである。中性子に対する殻補正エネルギーは、磁場の変化とともにほぼ周期的に変化し、強磁場の場合にわずかに増大することがわかった。また、殻補正エネルギーの符号が変わる周期は、隣り合う準位のエネルギー差によって決まることが示された。一方、陽子の殻補正エネルギーは、磁場に対して不規則な依存性を有することがわかった。陽子の軌道運動に起因する磁場効果は、スピン軌道結合の大きさと匹敵する場合に殻補正エネルギーの振動を増幅する。これらの結果、中性子星や超新星爆発に伴う磁場強度であるB~10$$^{16}$$から10$$^{17}$$ガウス程度の大きさの場合に、原子核の魔法数が磁場強度に依存することが示された。

論文

超重元素; 144,116,118番元素の合成

西中 一朗

化学と工業, 53(5), P. 607, 2000/00

1999年に発表された114,116,118番元素の合成に関する3つの報告を''化学と工業''誌のトピックスとして紹介した。114番元素は、ロシアと米国の共同研究グループにより、ロシア・ドブナ合同原子核研究所において$$^{244}$$Pu($$^{48}$$Ca,3n)$$^{289}$$114,$$^{242}$$Pu($$^{48}$$Ca,3n)$$^{287}$$114反応で合成された。$$^{289}$$114(寿命30秒)は34日間の実験で1事象、$$^{287}$$114(寿命1.3秒)は32日間で2事象観察され、反応断面積は、それぞれ1pb,2.5pbであった。一方、118番元素は、米国バークレー研究所において、$$^{208}$$Pb($$^{48}$$Ca,n)$$^{293}$$118反応で合成された。11日間の実験で3事象を観測し、反応断面積は2.2pbであった。また、116番元素$$^{289}$$116(寿命1.2ミリ秒)は、$$^{293}$$118(寿命0.2ミリ秒)の壊変系列に発見された。3つの新元素を含む新しい13核種の半減期は、Z=114とN=184の二重閉殻構造を示唆する理論計算と良く一致した。

報告書

Magnetic field effect on nuclear shell structure and implications to physics of neutron stars

Kondratyev, V. N.; 丸山 敏毅; 千葉 敏

JAERI-Research 99-065, p.51 - 0, 1999/12

JAERI-Research-99-065.pdf:5.74MB

殻補正の方法を用いて、原子核の殻構造に対する磁場の影響を調べた。磁場の効果は、主として殻補正エネルギーにおける振動パターンの位相のずれとして現れることが判明した。この位相変化は、スピンの向きが異なる核子に対するエネルギー準位の相対的なシフトに伴うPauli型の常磁性効果によるものである。中性子に対する殻補正エネルギーは、磁場の変化とともにほぼ周期的に変化し、強磁場の場合にわずかに増大することがわかった。また、殻補正エネルギーの符号が変わる周期は、隣り合う準位のエネルギー差によって決まることが示された。一方、陽子の殻補正エネルギーは、磁場に対して不規則な依存性を有することがわかった。陽子の軌道運動に起因する磁場の効果は、スピン軌道結合の大きさと匹敵する場合に殻補正エネルギーの振動を増幅する。これらの結果、中性子星や超新星爆発に伴う磁場強度であるB~10$$^{16}$$から10$$^{17}$$ガウス程度の大きさの場合に、原子核の魔法数が磁場強度に依存することが示された。

論文

超アクチノイド元素の安定性

永目 諭一郎

化学と工業, 51(12), P. 1906, 1998/12

最近報告された106番元素$$^{266}$$Sg及び$$^{265}$$Sgの合成と半減期決定実験、ならびに超アクチノイド元素の中性子閉殻構造にもとづく安定性に関するトピックスを紹介する。

報告書

移動調査システムの第1回現場適用試験

豊島 賢治*; 和久田 孝雄*; 中野 勝志

PNC TN7410 98-001, 37 Pages, 1998/02

PNC-TN7410-98-001.pdf:2.39MB

動力炉・核燃料開発事業団(以下、動燃事業団と略す)では、深部岩盤中の地下水の流れや地球化学的性質を把握するために、試錐孔において深度1,000mまで調査できる機器と、その調査機器を用いた現場調査を効率的に進めるための支援調査機器の開発が進められている。これらの調査機器開発の一環として平成8年度に、調査機器本体の試錐孔内への挿入や回収、および落雷や降雨などからの保護などの役割を備えた支援調査機器(移動調査システム)を設計・製作した。本システムは、1)計測・管理ユニット、2)メンテナンスユニット、3)昇降ユニット、4)ケーブルドラム搭載ユニットタイプ1(採水試験用)、5)ケーブルドラム搭載ユニットタイプ2(水理試験用)の5つのユニットから構成されており、以下に示す特長を有する。・試験装置を試錐孔内で昇降するための櫓や試錐機が不要である。・車内に計測室、居住設備などが備わっているため、計測小屋などの付帯設備が不要である。・フィールドで試験装置の調整・修理などの保守作業が可能である。・コンピュータ、電源・制御ユニット、ケーブルドラム等が車内に格納されているため、高温多湿、凍結などの気象条件や落雷などから装置を保護することができる。・異常時昇降装置を備えており、試験装置の孔内抑留などのトラブルに対処できる。

報告書

精密周波数制御連続電磁波調査法の研究-先行基礎工学分野に関する平成8年度報告書-

長谷川 健; 真田 佳典*; 山下 善弘*; 渡辺 俊樹*

PNC TN7410 97-036, 67 Pages, 1997/08

PNC-TN7410-97-036.pdf:3.64MB

本研究では、地下に電磁波エネルギーを送り込み、それに対する地下の応答を観測することにより地下構造を解析する地球物理学的調査において、正弦波的に変化する電磁エネルギーの周波数を高精度に制御し、連続して長時間地下に送り込む手法について研究開発を行っている。本手法を採用することによって、調査深度の拡大や解析精度の向上ならびに調査機器の小型化を目指す。本年度は、広帯域にわたる電磁波現象の特性を把握するために、送信周波数が数十Hz$$sim$$数kHzと比較的低い周波数帯を利用して電磁誘導現象による地下の応答を測定し地下構造を解析する方法、及び、周波数が数十MHz$$sim$$数GHz程度の高い周波数帯を利用して、電磁波動の透過・反射現象から岩盤内の微細な構造(割れ目など)を検出する方法について、計算機シミュレーションにより検討した。

報告書

空中探査法による活断層の地下構造調査(成果報告書)(資料集あり)

小野 傳*; 奥野 孝晴*; 佐々木 進*

PNC TJ7459 97-001, 94 Pages, 1997/02

PNC-TJ7459-97-001.pdf:14.99MB

活断層の分布とその周辺の地表から地下深部までに広域的な地質構造を把握することを目的に、秋田県横手盆地東縁の千畑町において空中物理探査を実施した。ヘリコプタによる電磁・磁気・ガンマ線調査を千屋丘陵を中心とする7km$$times$$7kmの範囲で行った。磁気調査の結果は、10m深度毎の見掛比抵抗分布図として図示した。また指定測線に沿う見掛比抵抗断面図を作成した。これらは岩石の種類、風化度、地下水分布、断層構造に伴う変質等の地質および地質環境を反映していると見られる。磁気調査の結果は概して分布する岩石種と一致しているが、潜在する岩脈類の存在も予測され、これに関しモデル解析を行った。ガンマ線調査の結果は、地表の岩石種の特徴を良く反映しているが、一部に断層構造と一致する放射能異常が確認された。今後、試錐等を含む詳細な地表地質データと対比して行くことによって、広域に均質な条件で得られた今回の空中探査データは、地域全体の地質構造や地質環境について、さらに示唆を与える資料となると考える。

報告書

茂住反射法地震探査

井川 猛*; 川中 卓*; 伊藤 谷生*; 津村 紀子*

PNC TJ1690 96-001, 155 Pages, 1996/03

PNC-TJ1690-96-001.pdf:10.79MB

富山県上新川郡大山町茂住地区において、横山楡原衡上断層及び茂住祐延断層を代表とする当地区の断層形態を把握するとともに、手取層群と飛弾変成岩類の境界面の構造を明らかにすることを目的として、反射法地下構造調査を実施した。その結果、・手取層群と飛弾変性岩類の境界が反射記録上で確認できること、・特に、疑似3次元記録上で反射パターンの変化として明瞭に捉えることができること、・岩相境界あるいは低周波域での記録上で反射面の不連続として断層が検出可能であり、その空間的分布状況を把握することができること、・飛弾変性岩類が高くなったブロックが存在し、このブロック境界にいくつかの断層がみとめられること、・茂住断層はこのブロックの北側境界に位置する断層の可能性が高いこと、等が確認され、硬岩地域においても反射法が有力な調査方法となることが分かった。

報告書

空中磁気探査データのコンパイル作業

松田 陽一*

PNC TJ7305 95-001, 12 Pages, 1995/03

PNC-TJ7305-95-001.pdf:1.12MB

本作業は、東濃鉱山周辺地域の深部地下構造の解析に必要なデータ取得の一環として、新エネルギー・産業技術総合開発機構が地熱調査のために取得した空中磁気探査データのコンパイルを行い、中部地方および東濃地方の磁力図を作成することを目的として行われた。作業内容は、東経135$$^{circ}$$ 30'$$sim$$東経139$$^{circ}$$ 00'、北緯34$$^{circ}$$ 00'$$sim$$北緯37$$^{circ}$$ 00'の対象領域について、1)全磁力および極磁気補正済磁力の各ディジタルデータについて、座標変換による位置座標の統一、上方接続による飛行高度の統一、2)コンパイルデータファイルの作成、3)磁力図(カラーコンター図)の作成である。飛行高度は3,200m (10,500フィート)、座標はUTM座標の東経141°基準の54帯に統一された。作成された磁力図は以下の通りである。1)中部地方の全磁力図および極磁気補正済磁力図・範囲、東経135$$^{circ}$$ 30'$$sim$$東経139$$^{circ}$$ 00'北緯34$$^{circ}$$ 00'$$sim$$北緯37$$^{circ}$$ 00'・縮尺、1:500,000およびA4サイズ版2)東濃地方の全磁力図および極磁気補正済磁力図・範囲、東経136$$^{circ}$$ 45'$$sim$$東経137$$^{circ}$$ 45'北緯35$$^{circ}$$ 10'$$sim$$北緯35$$^{circ}$$ 50'・縮尺、1:100,000およびA4サイズ版

論文

Investigation of proton-rich platinum and mercury isotopes with the fragment mass analyzer at ATLAS and the isotope separator at UNISOR

K.S.Toth*; C.N.Davids*; Y.A.Akovali*; B.B.Back*; K.Bindra*; C.R.Bingham*; Carter, H. K.*; W.Chung*; 初川 雄一; D.J.Henderson*; et al.

Nuclei far from Stability/Atomic Masses and Fundamental Constants 1992, p.589 - 594, 1993/00

陽子数が閉殻に近いPt(Z=78)、Hg(Z=80)の$$alpha$$壊変は陽子閉殻構造の影響で、その$$alpha$$壊変率(換算巾)が小さくなっている事が知られているが実験の困難さゆえに詳しい情報は少ない。本研究ではフラグメントマスアナライザーと同位体分離装置(ISOL)を用いて迅速に目的核種を分離する事によって$$^{170,171,172,173}$$Pt,$$^{186,188,190}$$Hgの$$alpha$$壊変特性について研究した。Pt同位体は$$^{144}$$Smターゲットに$$^{32}$$Sビームを照射して生成した。生成したPt同位体はフラグメントマスアナライザーで$$^{32}$$Sビームと分離された後Si(Au)検出器にイオン注入されて$$alpha$$線の検出を行なった。Hg同位体はWターゲットに$$^{12}$$Cを照射して得た。同位体分離装置で分離精製後$$alpha$$線,$$gamma$$線の測定を行なった。得られた$$alpha$$線、$$gamma$$線の強度から$$alpha$$壊変の分岐比を求めた。さらにZ=82近傍の核種の$$alpha$$換算巾の系統性について論じた。

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